注文住宅の醍醐味ともいえるのが、自分たちにとって居心地のいい間取りづくり。住みやすい家の重要なカギとなる間取りは、リアルに再現することは難しいため、設計士やコーディネーターと一緒に図面上でやり取りすることになります。
だからこそ、実際に建てたときに失敗した…!となることも少なくありません。そんな悲しいことにならないためにも、先輩たちの意見を取り入れて、少しでも快適な間取りづくりに近づけましょう。
今回は、間取りづくりの特に多い3つの失敗談と、そこから見える気を付けるポイントについてご紹介します。
- 1 そもそも間取りはどうやって決める?
- 1-1 まずは理想の暮らし方をイメージする
- 1-2 実際にどんな住宅が建てられているか、建築実例をチェックする
- 1-3 モデルハウスを実際に見ながら、工務店などの建築会社に相談をする
- 1-4 注文住宅を建てる依頼先を決めたら、本格的な間取りの相談がスタート
- 2 よくある間取りの失敗談!先輩オーナーから学ぶ、快適な間取りづくりとは?
- 2-1 ケース1:スイッチの位置やコンセントの数が足らない…配線計画での「困った」
- 2-2 ケース2:収納にモノが収まらない?!収納計画で起こる「しまった」
- 2-3 ケース3:部屋の大きさやデザインに気を取られすぎて、気づけなかった室内温度の「うっかり」
- 3 失敗の原因を見つけて、後悔しない間取りづくりを
そもそも間取りはどうやって決める?
まずは理想の暮らし方をイメージする
今の家に対する不満や、小さいころ住んでいた実家で困っていたこと。新しい住まいで実現したいことをたくさんリストアップしてみましょう。
ご家族で理想の家のアイデアを出し合うことも大切です。
・リモートワークをするか?
・趣味の部屋は必要か?
・リビングをどんなふうに使いたいか?
など、家族で話し合いながら、新居での暮らしをイメージしましょう。
アイデアが出てきたら、ノートなどにリストアップしておくことが大切です。
実際にどんな住宅が建てられているか、建築実例をチェックする
理想の家のイメージが固まってきたら、たくさんの建築実例を見てみましょう。
工務店やハウスメーカーのWebサイトを覗いてみると、実際に注文住宅を建てたオーナー様の建築実例がたくさん掲載されています。ここで住宅のデザインはもちろん、どんな間取りで建てられたかを確認することができます。
ここで間取りをしっかり決めなくても大丈夫です。まずは、家づくりの先輩たちがどんな間取りで、どんなスタイルの家を建てたのかを見ることで、より具体的なイメージやアイデアを膨らませましょう。
気になる間取りがあれば、そのサイトをブックマークしたり、リストアップするとことをおすすめします。
たくさん見ていくうちにきっと自分たちの好みや、本当に実現したいことが見えてくると思います。
コーケツホームズにも、おしゃれで暮らしやすい間取りの建築実例がたくさんあります。
モデルハウスを実際に見ながら、工務店などの建築会社に相談をする
具体的なイメージを固めたら、今度は理想のイメージに近い住宅をよく建てている実績のある工務店や建築会社に相談をしましょう。
実際のモデルルームには、より具体的に「快適に住まう」ための間取り、暮らしのアイデアがたくさん詰まっています。
これまでリストアップしてきた具体的なイメージやリストアップした住みたい家のカタチを工務店のスタッフに相談してみましょう。きっと、思いもよらないアイデアやアドバイスがあるあす。家づくりは楽しい!と、もっと実感することができると思います。
この時、数社に相談してみるのも一つの手です。相場やできることの幅、工務店の大切にしていることに共感できるかを調べてみましょう。
長いお付き合いになる工務店選びはじっくりするのがおすすめです。
注文住宅を建てる依頼先を決めたら、本格的な間取りの相談がスタート
工務店に理想の住まいやライフスタイル、家に関する要望を伝えて、間取りプランと見積もりを作ってもらったら、提案内容や金額を比較検討してみましょう。
何階建てか?部屋数は?部屋の配置は?それぞれの部屋面積は?照明や配線の位置は?と、間取りに関するあらゆることを細かく決めていきます。
ここで役立つのが、先輩オーナーたちの「こうすればよかった!」という失敗談やアドバイス。
ここからはよくある失敗談を見ながら、間取りを決める上で大切なポイントを解説していきます。
よくある間取りの失敗談!先輩オーナーから学ぶ、快適な間取りづくりとは?
ケース1:スイッチの位置やコンセントの数が足らない…配線計画での「困った」
このように、間取りの上で、配線計画で失敗してしまう方の声を多く聞きます。
なぜこのようなことが起きるかというと、部屋の中での暮らし方を大まかな想像で終わらせてしまうことが原因のひとつとして挙げられます。
部屋は、何もない状態で使用するわけではありません。そこに家具や家電を置いて初めて生活できるのです。その家具のサイズや家電の数を考えないで配線計画を考えてしまうと、コンセントの数が足らない、家具でコンセントが隠れてしまうなどの失敗につながります。
また、スイッチの位置も同様です。人の動く流れ(動線)をよく考えましょうと間取りづくりの時にいうのですが、ここには、どのように動くかだけでなく、どのように家を使うか?も入るのです。
家族がどう動いて、どのように照明のスイッチを入れるかの動線。縦方向の動線もよく検討して配線計画をすることで、このような失敗を防ぐことができます。
ケース2:収納にモノが収まらない?!収納計画で起こる「しまった」

Rさん(50代 5人家族)
せっかくの注文住宅だったので、収納をたっぷりと作って部屋をすっきりさせようとこだわっていたのですが、モデルハウスで見た吹抜けに一目ぼれしてしまって、断捨離すれば何とかなる!と、収納場所を少し削ってしまったのです。
吹抜けは今でも気に入っていますが、結局収納が足らず、物があふれてしまうので、追加で置き型の収納ボックスを購入しました。すっきりと広いおうちを目指したけど、少し後悔しています。
あと、玄関をせっかく広くとったので、シューズボックスだけでなく、コートなどをかけられるクローゼットを作ればよかったなと。玄関で脱ぎ着できたら、外のホコリを室内に持ち込まないようにできたなと反省しています。
配線計画と同じくらい「こうすればよかった!」の声を多くいただくのが、「収納」です。
自分たちの荷物の量を正しく把握しておくことが収納計画においてはとても重要なのですが、常に空間にモノを出しているわけではないので、実際の具体的な量がわからず「このくらいあれば足りるかな…?」と軽く考えてしまうことで、いざ引っ越してみると持ち出したものと収納の量のバランスが合わず、家にモノがあふれてしまうことも。
物量を正しく知ることもそうですが、それと同じくらい大切なのが、自分たちがどのくらいの大きさのものをしまいたいか?です。
よくありがちなのが、平面図で確認する際に、収納を坪数で見てしまうこと。坪数(面積)だけでは実際自分たちが持っているものが入るかはわかりません。幅や奥行、高さなど、しまいたいものが収納にしっかりと収まるか?を事前に確認しておくことで、せっかく作った収納に入らなかった!などの失敗も防げます。
また、よく出し入れするモノはどこに置きたいか?も重要です。それにより、居住スペースを調整したりが必要になります。例えば洋服をしまうクローゼットの入り口をどこに置いて、中はどの程度の高さ、スペースにするかなど。
奥まで深く入らないと服を取り出せないウォークインクローゼットは、しまうときも奥まで入らないといけないので、毎日の家事が手間に感じてしまうかもしれません。それであれば、天井まで有効活用したワードローブ型の収納の方がよい。といったように、どんな使い方をするかや、モノをしまう場所の出入りをよく検討することも大切です。
ケース3:部屋の大きさやデザインに気を取られすぎて、気づけなかった室内温度の「うっかり」

Mさん30代(3人家族+ペット)
開放的なリビングにあこがれて、吹抜け天井の家にしました。高気密・断熱のおうちなので、きっと夏は涼しく、冬は暖かいし、大丈夫だろうと思っていたんです。
でも、我が家にはペットがいます。コーギーを飼っているのですが、とにかく元気なことを忘れていて、玄関からすぐリビングに入れるように、廊下を短く、いつでもお散歩に連れていけるような間取りにしました。
しかし、結局冬は玄関を開けてすぐの冷たい空気リビングに入り込んでその冷たさに驚いたり、
夏はむわっとした空気が入り込んでクーラーの冷たい空気がすぐに外に流れたり…。
冬は特に外からの風が入ると、吹抜けの上の方に暖かい空気が行ってしまってひんやりと感じることも多いので調べたら、暖かい空気は下から上へ行きやすいことがわかりました。しまったと思いましたね。
見た目や使い勝手だけでなく、もっとどんなふうに家を使うかを考えておけばよかったと今では思いますね…。
高気密・高断熱のおうちでも、間取りや広さ、吹抜けのあるなしなどによって、その家の熱さや寒さが変わることがあります。
吹抜けがあるなしでも、日差しの入り方や風の通りが変わります。玄関の近くにドアがあれば、それだけ空気の出入りが多く、室内の温度も変わるのです。
広々とした部屋のある間取りもよいですが、室内の気温を快適に保つためにも、ある程度の天井や壁の区切りは大切。また、広さに見合った冷暖房設備を置くことも併せて検討する必要があります。
そもそもの建物の構造として、高気密・高断熱であることも大切ですが、それを活かす間取りを選ぶことで快適さにつながります。吹抜けが悪いわけではなく、それに合った、間取り計画をすることが大切です。
失敗の原因を見つけて、後悔しない間取りづくりを
いかがでしたか?今回は先輩オーナー様の失敗談を参考に、後悔しない間取りづくりのポイントについてご紹介しました。
間取りづくりの失敗は、大きく「打ち合わせの時に具体的に暮らし方を想像できていない。」ことや、「打ち合わせときに希望や生活について詰め切れてない」ことが原因だと考えられます。
せっかく家を建てるのであれば、自分たちの要望をしっかり伝えられて、それをくみ取って提案ができる工務店を選びたいものです。相性もありますが、大切なのは、その住宅会社がどれだけオーナー様の要望をくみ取り、提案して家を実際に建てたのかという経験や実績です。
コーケツホームズはこれまで、長年にわたり新築の注文住宅をオーナー様と一緒に作り上げてきました。だからこそ、見落としがちなポイントや後悔しないためのご提案をさせていただきます。
家づくりや間取りに悩んだら、ぜひ一度私たちにご相談ください。
皆様のお越しをお待ちしております。
Sさん(40代 4人家族)
図面を見ながらコンセントの数や位置を完璧に決めたと思っていました。でも引っ越して気づいたのは、自分たちが意外と電化製品をたくさん持っていた。ということなんです。
間取を決めて家具を配置してみると、書斎デスクの近くにコンセントがなくて、ルーターやデスクライトが置けない、ベッドの近くで充電できない…などと後悔しました。
それと階段の上下と廊下の両サイドには電気スイッチを付ければよかったです。どちらにいないと消せない…誰かがいないと電気をつけてもらえない!と後から後悔しました。